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創作物の恋愛をしない恋愛の話

アバン

某ゲームのネタバレ対策のためにツイ禁してましたが、9月11日発送ということでチラ見してしまいました。
で、見かけたのがこのツイート。
一時期病んで、逃げ場を作ったときの自分が出会ったマンガの作者さんのお話じゃん! とドキドキしながら読みました。
かっこいいな……と思いました。

病んでたとき

そもそも自分は能天気で適当で、悲観的に物事を考えつつ楽観的に事を成そうとするふわふわ人間でした。
アトピーでいじめまがいのことをされ、アホな失言でクラスのキャピ女派閥から無視をされ、休日は家で創作活動に励んでいたぼっちです。
よく天然だね、変わってるねと言われましたが、おそらく自分は発達障害の類なんだろうなとぼんやり思っていました。
結果としてそれはHSPの過敏な反応だったり、スキゾイドの他人への興味のなさから来ていたものだと思います。
全てネットの診断なので可能性にとどまりますが。

で、あるとき部活時代の知り合いが結婚したという情報が姉から伝えられました。
その子とは小中高とが同じで、高校卒業後も数回会ったりしたことはありました。
姉も同じ部活だったのでその友人と知り合いだったわけですが、インスタをフォローしてるからそのことを知ったのだとか。
たぶん姉は好意のつもりで友人たちの情報を伝えてくるのですが、正直ひねくれてしまった今となってはマウントのように思えてしまって仕方ありませんでした。

そのことを知った自分は、当初こそショックで済んだものの、時間が経つにつれて猛烈に悲しくなっていきました。
親に話して、どうしてこんな気持ちになるか分からないと言ったので、電話してみたらと言われ、電話をしましたが、少しだけ気持ちは落ち着いたものの気分は晴れませんでした。
親は、自分が結婚していないことを悩んでいるのかと思ったらしく、結婚相談所のチラシなんかをわざとらしく置いたりしていました。
その時は結婚なんて……と思いましたが、Twitterでフォローしているとある子育てマンガ家さんが、ネガティブ勝って婚活したら結婚できた! とあったので、自分は人とのつながりを求めているのかもしれないなと思って婚活もどきを始めました。
その結果が↓コレだったんですけど。

zyuen.hatenablog.com

アセクシャルを知る

その後、WEBのカウンセリングとかを経て、なんとなく自分の求めていることが分かったので今に至ります。

つまるところ、今までぼっちだったのはそれが楽だったからで、友人が別のステージへ行ってしまったことによるショックは、自分がおそらく一般人が当たり前に通る道のりを進むことが出来ないんだろうなという悲しみだったということです。
だって恋したことないし、付き合ったこともないし、それよりだったらおいしいもの食べてゆるく生きていたいんですもん。
あれこれネットをさまよった挙句、アセクシャルの診断を発見しまして、なるほどねという結果になりました。

anone.me

もともとアトピーだったので、それが原因で人に触れられるのが嫌だったのかもしれませんが、とにかく人に触られることが嫌です。
今でこそ交友関係皆無なので大丈夫なのですが、部活時代なんかは抱きついてきたり触られたりなんて日常茶飯事だったので、それを阻止するのがとても大変でした。
あと、単純に人とそれほど親しくなりたくないという欲があるので、どうにも恋だとか人と付き合うとかいうものに対しては現実世界のそれと認識しづらいです。
とはいえ、記憶の底を掘り返すと過去に一回だけとある男子に好意を抱いていたような気もしますが、多分友達としてめちゃくちゃ好きという感覚だったのかもしれません。
少なくとも今現在でそういった希望もないので、独り身まっしぐら!  

発達障害かもと思いつつ、己の性別については全く興味もわかなかったし、ネットでもそういう人と関わったことがないので、これはちょっと冒険してみようなノリでそういうアカウントを作成しました。
ほぼ愚痴アカウントだった!
そうしてわかったことはふたつ。

アセクシャルと自負する人は、己の信念ないし、これおかしいんじゃないの? 系の発言を多くするということ。
これに関しては自分もそういう風につぶやいていたので、嫌とかではなく、わかるーーという点が大きいです。
ただし人によっては断定じみた言い方をしていて、自分そこまで思わない……アセクシャルじゃないのかな……みたいな謎の不安を覚えました。
そこに不安を感じる以前に自己判定のアセクシャルなんですがね!

もう一つは、彼らないし彼女らはメンタルヘルス系の界隈に片足を入れている人が多いということ。
言い方がすごくぼやっとしていますが、つまるところ「○○な考え方、発信します」「○○のことについて書いたブログのPV●●万達成!」とかいう、ネットビジネス臭漂う営業アカウントをフォローしている人が多いということです。
まあ、これ統計とったわけではなく所感なので異論は認めます。
自分も最初はそういう、心をなんとかプラスに持っていく系のアカウントをフォローしていました。
でもなんかこう……疲れるんですよね、そういう系の呟きを見ていると。
書籍感覚で一気見するといいかもですが、日常的に目が付くと、営業乙というか……あ、これもそうだね、それもそうだ! あれもそうなんだ! みたいに己を度々見つめ返すことになって、お腹いっぱいになってしまいました。

というわけで現在そのアカウントはさっぱりです。
オタク話じゃなくて身の上を話する人たちをフォローしていたので、無理していた可能性があります。
でもアカウント消せないのはなぜなのでしょう。知らんがな。

創作物のアセクシャル

そのアカウントにいたとき、とあるマンガを見つけました。

comici.jp

恋しない小石内さん、というそれは作者の方がAセクだとかなんだとかで、主人公さんもAロマのAセクという設定。
突然略しましたがAセク=アセクシャル、Aロマ=アロマンテイックですと念のため。
単語を知ったのが最近というのもあり、実に興味深く読ませてもらいました。
小石内さんの周りにいる人物はおよそ極端と言っていいほどのセクシャリティの方々で(この表現あってるのか不明)、コメディ調に話は進みますが、Aセクな小石内さんは己を突き通し続けます。
恋がわからないからこそ、普通じゃない人のことを否定しない小石内さんがいいなあーってなるお話です。オススメ!
いまリンク張るとき、また一気読みしたんですけど、読んだ時から更新されてなくて泣いた。
多分、多分そういうアレなんでしょうけど!
続き気になるよパトラッシュ……複数連載の性……!

個人的には、創作物で現実に近い内容を扱える人ってすごいなあと思ってしまうのです。
この小石内さんのマンガを見た後、とあるAセクを扱ったマンガが炎上しました。
Aセク男のことが好きな女が、彼に振り向いてほしくて製薬会社だかで惚れ薬を作るというお話です。
もともと持ち込みマンガだかのエッセイを見たことがあったので、そのマンガの作者さん自体は知っていました。
そのマンガを最初に読んだとき、この終わりはhappyかなあという印象を抱いていたような気がします。
削除されているので現在はそのマンガは見ることもできないのですが、以下のnoteにマンガの内容含め、Aセクの方のモヤモヤが記述されております。

herve-guibertlovesmovies.hatenablog.com

刺激が強いので読み返せてはいないのですが、セクシャリティといった繊細なものを創作で扱うことの難しさをひしひしと思い知ったことを覚えています。
この当時、例の逃げ場であるAセクアカウントにて燃えてる様子をまざまざと体感しました。
フォローしている人数こそ20人程度だったのですが、RTとかなんとかで色々物申す人を見てしまって、正直怖いなあって思ってしまいました。
野次馬精神でエゴサしましたが、やはりAセク名乗っている人は誤解を恐れて批判的な意見を多く発信してて、この作者さんはおそらくAセクではなかったようなので、想像だけで現実にある題材を扱うのは無礼でもあるんだなあと痛感しました。
作者の方的には調べたのかもしれませんが、それであるならば勘違いでプロットを切ってしまった時点で浅慮だったでしょう。

ぶっちゃけ自分はAセクではありますが、恋愛ものというか、恋愛もチラっとあるよ系は割と好きです。
が、少女マンガレベルの、恋愛一色話は苦手です。
なので、そのマンガの批判に乗じて、恋愛マンガとか読まないし分からないし~みたいな呟きを見て、あれ……恋愛チラっとあると楽しいのは自分だけ……? となったりしてしまいました。
キュンがわからないという発言もあり、冒頭のマンガでもそういったことがわからないという記述がありましたが、それは同意です。
でも、創作物に関しては、このキャラがこういうことするとテンション上がるとかあるじゃないですか。
あれも、なんかそういうあれじゃないのかなって……なんかよくわからなくなってきたのでやめます。
自分の場合は、創作物に限っては、(度合いは限るものの)割と恋愛脳だなあと自覚したという話でした。

本屋とかでもよく見かける

ようになってきた気がするこの手の話題。
おそらく、ではあるけどもAセクだと自覚した身でもそれを打ち明けられるのはネットだけです。
いやぼやいているだけで打ち明けてはいない気がします。
本屋でその関連書籍を買う勇気ある人はおるのでしょうか……謎です。

その手の書籍の宣伝を見るたびに、自分だけじゃないんだなと思う反面、彼らないし彼女らたちは人と付き合ってそういうことに気づいたりするという内容を見ると、まじかーーとなったりしました。
人とそれだけ親密になれるのはすごいことですね、いいと思いますよ……。
昔から、人はどうして最終的に別れるのに人と付き合うんだろうなーと思って周りの人を見ていた程度には恋愛というものを信用していません。
心って見えないですもんね。
なんかふわふわしたものだけを信じられるのってすごいし、互いにそういう気持ちになれるのは奇跡だと思います。
恋だのなんだの言う前に人と関われって話なんすけどね!

総括

久々にそういうことについて考えた日でした。
ただし創作物に関してはノーカンだと思いたい。
ノーカンというか、たぶん想像力を働かせたファンタジーなのは間違いないんですけどね、どうにも男女をくっつけたがってしまう。
この場合恋愛のみならずコンビ的な意味合いも含みます。

同性のコンビが少ないのは、たぶん創作物で同性愛が苦手なので、己の作品でそういった勘違いをしてほしくない的な懸念なのかもしれません。
セクシャリティを知った今では、そういったものがわからなくても、無暗に批判はしたくないなと思ってはいます……頑張れているかは謎です。
昨日今日で考えが変わる話ではないと思うのですが、異なる思想の人を排除しないように、穏便に考えられるような人間にはなりたいです。
というわけで進捗ダメです!

以上!