十円均一

ワンコイン怪文書置き場

感覚過敏は他人事じゃなかったかも

アバン

図書館でとある本を借りました。

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HSPかも疑惑を持っていた十円としては、敏感という部分に何かしらの共感を抱いてチョイスした次第です。
今回はその感想などを書きます。

3章を読んで泣いた

いきなり3章の話をするのもなのですが。
補足までに、1、2章が筆者の生い立ち、3、4章が感覚過敏についての話になっています。

で、まず最初に筆者の生い立ちというか、苦手なものなどについて語られていたのですが、あまりにも次元が違いすぎてびっくりしました。
HSPかも、と思った程度には十円もそこそこ「気にしい」な部類だとは思っていましたが、その比ではありませんでした。
それと驚いたのは12歳で起業し、この本を執筆していたのは16歳の時だったということです。
行動力もさながら、理解のある親御さんに恵まれたんだなあと思うばかりでした。

早速話が逸れましたが、3章の話をします。
要するに感覚過敏についての理解を深めようという内容で、Q&A方式で記述がされています。
この章から大学の准教授さんの協力が入っているようなので、高校生が己の見解だけで綴った文書ではないということになります。
そして初っ端に説明がありまして。

感覚過敏には、視覚過敏、聴覚過敏、嗅覚過敏、知覚過敏、触覚過敏などの感覚器ごとの症状があるとの事でした。
そしてその症状に思い当たるものがいくつか見あたって、やはり自分は普通の人とは違ったんだなあと安堵のような涙がぼろぼろと溢れてきました。

筆者の方は保健室の先生に感覚過敏という言葉を教えて貰ったそうですが、そもそも保健室に行かない、皆勤賞を是とする謎のプライドがあった十円はそんな単語を知ることも無く……。
中学か、高校の時辺りから「実は自分は発達障害なのではないか」と疑惑を抱いて、社会人になってから「HSPかも」という半ば確信のようなものを抱きました。

感覚過敏もHSPも病気ではなく、そういった特徴のものがあるので、だからどうした、とはなるのですけども。
HSP系のブログやらを見ても、微妙に共感出来るような出来ないような部分があったので、気質ではなく、そういった症状があるという点では感覚過敏というものに親近感を抱きました。
抱いてどうすんねん!

過敏かもしれない症状を振り返る

お恥ずかしい話……でもないですが、十円がHSPかもと決定的に思った特徴が「お腹が空くとなにもできなくなる」でした。
音楽をやる部活をしていて、文化部だったのですがなかなか体力を使うのか、活動時間終了間際になると空腹になり頭が働かなくなります。
同期の子からは「またかー」と茶化して言われていましたが、なんで皆お腹がすいても我慢出来るのかが謎でした。
なので、我慢弱い子なのだなと思ってました。
夜更かしもできない人間だったもので……オールとかなんで出来るの……。

で、まあその他にもちらほら当てはまる特徴はあったかもしれませんが、記憶に残ってないので大したことないものだと思います。
むしろ、昔から謎だった症状がどこにもなくて困惑していたのですが、実はそれが感覚過敏のほうにあったようで目からウロコがぼろんぼろんしました。

昔から十円は熱いお湯が苦手でした。
温泉とかお風呂とかの話です。
アトピーであるから、肌に良い温泉に連れていかれることがままあったのですが、風呂の温度が40度を超えていると熱くて熱くて入れたものではありません。
露天風呂だと大体ぬるいのでなんとか入れますが、ところによってはメチャアツ露天風呂があるので、頑張って時間をかけて肩まで漬かり、数分後とっとと出ていきます。

この「熱いお湯が苦手」という特徴が、ネットを調べてもさーーっぱり見当たらないので、「猫舌ならぬ猫肌だな」と勝手に名前をつけていたのですが、温度の感覚過敏にも似たような特徴があるようです。
そんなものがあったのかという驚き……。
冷たい風呂に関してはサウナ入らないのでよく分からんです。

あと、iPod Touchを使ってた時からなのですが、「画面が眩しい」と感じることがあったようななかったような。
一番最初は「消費バッテリー抑えられるから」という理由で1番暗くしていましたが、それに慣れたせいか、今では電子機器類はなんでもダークモードで画面は暗めです。
黒い画面に現れる白い文字に眩しさを感じないわけでもないですが、白背景は目が眩むので文字が読みづらい以外では変えることはありません。
……が、よく考えたらレーシックをしたから目が敏感になっただけで、これは後天的なものかなと思いました。

それと思い当たるのが嗅覚過敏と触覚過敏ですかね。
ロフトに入った時に真っ先に化粧品コーナーの香水の香りがキッついなあとよく思ってました。
……これは十円じゃなくても思ってるかもしれないですが。
汗拭くやつの香料は、匂いがキツすぎて石鹸の香り以外使えません。
大前提としてほとんど使わないんですけどネ。
そういった理由で香水も付けたことないですし、付けたいとも思えません。
あとはタバコの香りも苦手……なのは人によるかもしれないので違うかも。
またまた化粧品で申し訳ないのですが、ファンデーションの香りも苦手です。
今じゃマスク付けるのがほぼデフォルトスタンダードですし、距離もあるのですが、こう、対面でいると香ってくるのが無理です。
車の匂いも苦手で昔はよく酔っていました。
平衡感覚の酔いもあったかもしれないですが、匂いが原因のもあったと思います。
……今ぱっと思いついただけでも割とありますね。
車は酔うので今は殆ど運転手をしています。

触覚過敏については、アトピーだったのもあって潜在的に触れられるのが嫌だったのかなと思ってました。
ハグとか無理ですし、手を繋ぐのも嫌です。
最近、というか数年前から手袋することを覚えたのですが、すぐ穴が空いてしまうので(モンベルの手袋毎日洗濯してたらそうなるわ)冬の時期だけガチ手袋をするようにしています。
アトピーの症状が片手だけひどいので、手の皮がポロポロ落ちる時はそっちだけ軽い手袋を付けてパソコンしてます。
たまたま農作業用? とかの手袋がホームセンターで売ってるのを見かけてからそれを使ってます。
農作業しないけどいいのかな……と思いましたが、ネット見たらわりとアトピーの人が使ってるようなので安心して買い足してます。

あと、昔は服の縫い目で痒くなったり、チクチク当たって痛かったりしたのですが、母が綿の下着などを買い揃えてくれたお陰で今はそれほど気にはなりません。
人肌だけは今も苦手です。
だから独り身なんでしょうけど!

HSPは心理学、感覚過敏は医学用語

こちらについても言及がありました。
どちらも病名ではないので自己診断が多い、とのことですが、HSPやHSCに関してはエビデンスが蓄積されたものではないとの事です。

以前、KindleのUnlimitedでHSP関係の本を読んだのですがあまりの情報の薄さにイライラしてリタイアしました。
学者でもない、HSPかも、とラベリングしている一般人が書いた本なので仕方ないといえばそれまでなのですが、なんとなーくHSPのほうが「ファッションレベル」が高く感じます。
これは個人の感想なのですけども。
感覚過敏と言うと構えられるけど、HSPと言うと、あなたもなんだーわたしもー! という界隈が出来てるんじゃないかなと疑ってしまうのは青い鳥のせいでしょうね。
アフィブログだらけなので……もしかしたら感覚過敏でもそういうことしてる人もいるかもですが。

感覚過敏に関しては診断書というものが存在するらしいので(すべての病院で書いてくれるわけではないらしいですが)、その点でも実在するんだなあという安堵があります。
一応十円は浪人も留年もせずに就労出来ているので、生活に支障を来さないレベルの症状なのだとは思いますが。
これで音に敏感だったら大変なんだろうなと思ってます。
最近耳が遠いかも疑惑は湧いていますが、音に関してはイヤホンが苦手……歌詞を聴きながら作業出来ない……くらいのレベルなので、耳を塞ぎたくなるような事案には遭遇していないのが幸いですね。

知らない過敏の世界と認知

1章2章では作者の背景が綴られているのですが、そこに給食(ないし食事)が苦痛という話が出てきます。

十円は人と関わることが得意ではなく、食事くらいが唯一の楽しみ……というと大袈裟ですが、そう語れてしまうくらいには食事は好きです。
嫌いな食べ物は多いですが……。
果物全般が苦手……なのは味覚過敏なのでしょうか? ただの偏食じゃなかろうか。
果物はぐにゃぐにゃしてる、すっぱい、気持ち悪いというイメージが強く、りんごとミカンくらいしかまともに食べれません。
食べようとすればさくらんぼくらいは食べれますが、イチゴは無理、昔は大丈夫だったけどバナナも無理、キウイも無理、桃も無理……といった感じです。

話が逸れましたが、果物以外はそこそこ食べられる十円としては、味覚過敏だとそんなに食べられないものがあるんだ!? という驚きでいっぱいでした。
でも、味覚過敏という言葉を知らなかったら、好き嫌い多すぎる人だなあと認識したはずなので、いやはや先入観とは恐ろしいものです。
当人もそれを自覚することで、自分は食べられないものが多いのは体質(?)のせいなんだと、自己を受け入れられるようになるかと思います。

教室が騒がしいというのもあまりピンと来ませんでした。
部活の関係上、音出しの時間は動物園の如く喧しい音楽室に篭っていたので耐性がついたのかもしれないですが、大前提として最初から耐えられる程度の騒音だったので、日常生活に支障が出る聴覚過敏ではなかったと思ってます。
イヤホンは苦手ですが……。
都会も苦手ですが……それはまた別の要因もありそうな。

感覚器が感じる度合いも種類も人それぞれなので、十円のように社会人になってから症状に気づくパターンもあれば、筆者のように学生時代から悩み悩んで症状に気づいたパターンもあるのだと思います。
同じ感覚過敏を持つ人だ! と少しだけ親近感を抱きましたが、筆者の感じる世界と十円の感じる世界は似ているところもあれば違うところもあります。
というかあんまり似てないかもです。
でも、完全に感覚が同じな人間など世の中にはいないはずなので、であれば他人である自分たちが出来るのは「事実を事実だと受け入れること」かなと思いました。

本にあるエピソードで、給食をお弁当にする配慮をしてくれた先生の話がありました。
もしかしたらそういったマニュアルがあったのかも……と書かれていましたが、そうだとしても、筆者の感覚を受け入れて実行に移してくれたのはありがたいですよね。

十円は、自分と違うことというのは基本的に受け入れ難いことだと思っていて、でもなるべく理解したいなとも思っています。
(BLとかがその例です)
理解することと同意することは違うので、たとえば「イチゴおいしい」ということを理解しても十円はイチゴが苦手なのでその意見に同意は出来ません。
嘘をつくわけではないのですが、自分の感性を100%だと認識しないようにするのは難しいことでしょう。
でも、自分を知ってもらうために相手の言葉を否定してしまえば元も子もないわけで、それはそうとしてーと腹を切って割り切って話せたらいいなあ……なんて夢物語を考えています。
そこまで親密に話をする相手がいないのが現状ですけどもね!

総括

本読んでべそべそした結果、だらだら長い文章を書いてしまいました。
疲れてるのかもしれません。
でも、わかってくれる人が見つかった……と思ったのは本当なので、これからはもちっと穏やかに生きれ…………最初から穏やかだったやもしれませぬ。

それはそうとして感覚過敏研究所とか気になったので後でちゃんと調べたいです。
起業する志の強さがすごいと思う反面、自分には行動力がないなーなんてしょげなくもないトゥナイト。
月も変わったので、前々からやりたかったことも手をつけたいなーと思って、何か得られたら記事にしたいなーと思ってます。

ここのブログはメンタルやばばばの時に初めて記事を書いたので、基本メンタルひゃっふーいのときはあんまり更新しないかもなのです。
という意味では最近は忙しくてよかったのかな?
わからんです。

とりあえず、寝ます!

以上!